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Yahoo! JAPANチームがスムーズに動く仕組みを創る 渡邊大輔氏

社会課題を発見・解決し、継続的に価値を届ける
開志専門職大学で講師を務めるヤフー株式会社、渡邊大輔さんに、高専時代、そして社会人生活のお話を伺いました。 また、開志専門職大学で学生たちにどのようなことを伝えたいのか、高校生にやっておくべきこともお聞きしました。
青年海外協力隊に憧れた高専時代

開志専門職大学

どのような高校に入学されたのですか?

渡邊大輔

私は、兵庫県の生まれで、神戸高専(工業高等専門学校)の電子工学科で学びました。

開志専門職大学

どうして高専に?

渡邊大輔

中学時代、英語の教科書に開発途上国の課題解決を行う「青年海外協力隊」の話が載っていたんですね。それを読んだとき感動したんです。『日本の技術で世界に貢献できるんだ』と思って。

渡邊大輔

青年海外協力隊の方に手紙を出して、しばらく文通していました。その仕事をするには当時高専か大学を卒業しているということにあわせ実務経験が3年間必要と聞きました。

渡邊大輔

高校・大学を経て社会人になるまでには7年かかります。でも高専だと5年。高専に行く方が速く専門技術を身につけ社会人になれて活躍できると思ったんです。

開志専門職大学

なるほど。青年海外協力隊に憧れたからなんですね。

渡邊大輔

そのころはまだインターネットもない時代でした。父親から入学祝として買ってもらったパソコンがメモリが128KBしかないNECの「PC9801」でした。

開志専門職大学

時代がわかります。

渡邊大輔

高専の電子工学科でもプログラミングの教育というより半導体や電子回路などを勉強をしていました。

渡邊大輔

そこから一気にパソコンは進化して、卒業研究ではコンピュータのOS(オペレーティングシステム)の一種であるUNIX上でC言語を用いてプログラミングし構内LAN(ローカルエリアネットワーク)を構築しました。

開志専門職大学

電子工学科を選んだのは?

渡邊大輔

NHKスペシャルで「電子立国日本の自叙伝」という番組を見て日本のものづくりに心を奪われました。当時、日本が世界に誇れる技術というのが、半導体技術だったんです。そんな日本の強みである半導体技術を学んだ方が世界の発展に役立つと考えました。

開志専門職大学

と、いうことは、卒業されるころには半導体からソフトウェアの方に興味が移ったのでしょうか?

渡邊大輔

ハードもソフトもどちらも好きでした。ソフトウェアでは小学生の頃からプログラミングには興味があって、

渡邊大輔

パソコン雑誌『マイコンBASICマガジン』に載っていたゲームのコードを友達の家にあるパソコンに打ち込んでゲームを作って遊んだりしていましたね。

開志専門職大学

どのような学生だったのですか?

渡邊大輔

普通じゃないでしょうか。勉強もそこそこ、特に目立つわけでもなく。

渡邊大輔

特徴的なところというわけではないですが強いて言えば新しいもの好きで、自分よりずっと年上の人たちとよく遊んで毎日スケジュールが埋まっているのが嬉しい学生でした。

新しい技術に接して学ぶことが好きだった

開志専門職大学

卒業してからは?

渡邊大輔

東京のソフトウェアデベロッパーに入社し、NTT幕張でソフトウェアを開発することになりました。

開志専門職大学

そこからジョブチェンジされて行くわけですね。

渡邊大輔

そうです。省庁の仕事やテレビ局、新聞社やキュレーションメディアの仕事を経て今、ヤフーで働いています。

渡邊大輔

新しい技術が好きだったので、その時代ごとにいろんなトレンドに接して学ぶことができました。

開志専門職大学

なかでも思い出深い仕事は、どのようなことですか?

渡邊大輔

テレビ局・新聞社の仕事ですね。箱根駅伝や選挙速報をWebや携帯に配信するためのプログラミングに携わったことです。

渡邊大輔

特に箱根駅伝のプログラムは1か月半でデザイン以外のインフラからビジネスロジック、フロントエンドまで、すべて一人で構築・開発(コーディング)しなければいけない状況が発生し、

渡邊大輔

駅伝のルールすら知らなかった自分にとっては大変でしたがとても貴重で良い経験になりました。

渡邊大輔

20代の頃はだいたいひとりでプログラムを書いていましたし、ひとりで書く方が他の人とやるよりも速いと思っていました。

渡邊大輔

でも世界ではもっと大きな規模のプロジェクトをチーム開発でより速くより良いものをつくっていることを知り衝撃を受けました。

渡邊大輔

そこからチームで開発することに興味を持つようになり、チームでユーザーに対して社会的にも責任を持てるコンテンツを安心・安全に最速で届けるためのスキルを身に付けたいと考えるようになりました。

開志専門職大学

現在のお仕事を教えてください。

渡邊大輔

私は社内の多くの仲間とともに「Yahoo! JAPAN」アプリ・トップページ、「Yahoo!ニュース」「Yahoo!天気・災害」を主に担当しています。

渡邊大輔

また、所属するメディアカンパニーには他にもさまざまなサービスがありますが、それらメディアの開発チームの開発生産性をあげることも大きなミッションのひとつとしてあります。

渡邊大輔

他にも、ユーザーの皆様に継続的に価値を届け事業を継続成長させるためのさまざまな取り組みを日々多くの信頼できる仲間とともに行っています。

開志専門職大学

仕事で大切にしていることを教えてください。

渡邊大輔

仕事上、事業・企画開発などでも、組織内で意見が分かれることや、有効な情報が揃っていない状況でも決めなければいけないリーダーシップを発揮しなければいけない状況が生まれます。チームリーダーが決定しないことにはチームは前には進めません。

渡邊大輔

例えば、ある人は青がいい、ある人は赤がいいという、合意形成ができていない状況です。

渡邊大輔

そういう場合は得てしてどちらにも良い部分があることが多いです。どちらかに寄せてしまう、もしくは半分ずつとりいれるというような妥協案ではなく、

渡邊大輔

結論からいくと第3の統合案を発明していくことをチーム自身が行えるように支援するよう心がけることを大切にしています。

渡邊大輔

すべてのメンバーは自身やチームの成長と事業の成功を望んでいることを認め、意見の対立はチャンスであり宝であるということをチームに伝え続けるアプローチです。学び、創造しながらの解決を重視します。

社会課題を発見・解決し、継続的に価値を届ける

開志専門職大学

開志専門職大学ではどのようなことを伝えたいですか?

渡邊大輔

世界のさまざまな課題を解決するときに、ソフトウェア開発はもはや避けては通れません。

渡邊大輔

AIや機械学習に加えセキュリティ技術等々、社会や技術の進化に伴って要求されるスキルと守るべき技術もどんどん進化してきています。

渡邊大輔

そんな新しい技術をどのように学び取り入れながらユーザーに継続的に価値を届けるのかということが今後、ますます重要になって行くだろうと思っています。

渡邊大輔

同じものをずっとやって行くというより、常に学びながら前に進んで行く面白さを伝えたいです。

渡邊大輔

それは個人ではなくチームでやっていくことが重要です。マネジメントとしても非常に難易度の高いものになって行くと思うので、そんなマネジメントの手法・経験則も伝えたいですね。

渡邊大輔

市場の変化を捉え、時代を見据えてどんな価値をどうやって届けていくのか?社会課題をどうやって発見・解決していくのかということもお伝えできれば、皆さんの役に立つのではないかと考えています。

渡邊大輔

また、私はアジャイルと呼ばれる開発手法が得意分野です。アジャイルはソフトウェアの開発だけでなく、いまやFBIでも取り入れられているチームで働くための手法でもあります。

渡邊大輔

アジャイルでは、共通のゴールに到達するため、自分自身やチームが自律・協調して迅速に働くことが重要です。

渡邊大輔

ユーザーに最速で価値を提供するために、何が課題なのかを発見する力も必要ですし、それを具体的に作る力も必要です。

渡邊大輔

そうして作ったものをユーザーに素早く届けフィードバックを得ます。そうしたアプローチも皆さんの参考になるのではないかと考えています。

開志専門職大学

企業で行っている、チームリーダー研修、マネジメント研修のような内容ですね。しかも、新人研修ではなく、入社2、3年くらいのレベルに思います。

渡邊大輔

世の中には10代でプロダクトを作って起業し数年で上場している人もいます。学びは速ければ速い方がいいと思います。

開志専門職大学

最後の質問ですが、高校生の間にやっていた方が良いことはなんでしょうか?

渡邊大輔

沢山の人と出会うのが良いと思います。地域に根ざすも海外に行ったりもよいでしょう。

渡邊大輔

皆さんがまだ見知らぬ国内・世界の人達がいったいどんな夢をもってどんなことを課題に感じながら生きているのか、どんどん触れ合って良い出会いを広げるのが良いと思います。

開志専門職大学

それは年齢も関係なくですね。

渡邊大輔

そうです。またリアルでなくとも今はインターネットを通じて「教えてください」と言えば答えてくれる人がたくさんいる時代です。皆さんのほうが得意だとは思いますが、いろんな方法を駆使して自分の幅を広げて欲しいですね。

渡邊大輔

また、世の中にはメディアやインターネットだけでは見えてこない課題もたくさんあります。本質的な社会課題を発見し、変化の速いテクノロジーを最速で応用しながら私も皆さんと一緒にどんどん社会課題解決をしていきたいと思っています。

開志専門職大学

ありがとうございました。

特別講師 渡邊大輔氏 Daisuke Watanabe
ヤフー株式会社 メディアカンパニー メディア開発本部推進室長

神戸高専 電子工学科卒、プログラマーとして大手通信企業、大手新聞社・テレビ局等にて研究・開発プロジェクトに多数携わる。
その後、一部上場企業での新規事業開発や開発責任者を歴任、Gunosy 執行役員 開発本部長を経て2018年 ヤフー株式会社に入社し2019年より現職。
Yahoo! JAPANアプリ、トップページ、Yahoo!ニュース、Yahoo!天気・災害などのメディアサービス開発組織マネジメントを担当。認定スクラムプロフェッショナル。

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