特別講師一覧

LINE×HRでこれまでにない新しいサービスを提供。 上土達哉氏

自分が決めたことは全力で、徹底的に取り組んで欲しい
開志専門職大学で講師を務める、LINEバイト株式会社 代表取締役社長、上土達哉さんに、高校から大学時代、そして社会人生活のお話を伺いました。また、開志専門職大学で学生たちにどのようなことを伝えたいのか、高校生にやっておくべきことをもお聞きしました。
「快適」を科学的に学ぶ学問がしたかった

開志専門職大学

高校時代はどのような学生だったのですか?

上土達哉

褒められるような学生ではありませんでしたね。遊んでいただけです。

開志専門職大学

普通の高校生?

上土達哉

そうですね。私は中高一貫の、しかも広島で一番の進学校だったので、勉強しようがしまいが、そこそこの大学には受かる環境でした。なにしろ東京大学や国立の医学部に進むのが普通でしたから。

上土達哉

私は幼稚園から公文をやっていて、幼稚園の間に小学校でする勉強は終わっていました。中学受験も簡単だったので、勉強をしなくても授業に遅れる、ということがなかったんです。

開志専門職大学

優秀だったんですね。大学はどのように決めたのですか?

上土達哉

高校2年で高校の全カリキュラムは終了し、3年生は受験勉強に入ります。私も「どの大学に進もうか」と考えることになりました。

上土達哉

私は部活はやっていませんでしたが、子どものころからスキーをやっていたので、冬は友達と一緒に広島や長野のスキー場に行っていました。

上土達哉

スキーの後に近くの露天風呂に行くと、お湯から出でいる部分は涼しくて気持ちいいんです。しかも、露天風呂から見える風景は最高で超ヤバい。そのときに私は「楽しいとか、快適なことがすごく好きだ」と思ったんです。

上土達哉

そんな感覚的に感じる「快適」を科学的に学べる学問が良いなと考えました。

上土達哉

「快適」という感覚は、人間の根源的な欲求です。その「快適」を考察する学問だったら私自身好きだし、取り組めると思いました。

上土達哉

「医者になりたい」という気持ちはなかったので、一番近かったのが、空間と環境をデザインする建築でした。なので、早稲田大学大学院理工学研究科で建築学を学ぶことにしたんです。

開志専門職大学

スキーをやっていた、ということは運動もできたんですね。

上土達哉

運動神経は悪い方ではなかったですね。体育の成績は良かったですよ。100mが12秒で走れていたので、進学校ではトップ5に入っていました。

開志専門職大学

生まれつき頭が良くてスポーツもできたんですね。

上土達哉

親が与えてくれた環境が良かったのだと思います。父親は建設会社の社長です。ちなみに、私が建築を学ぼうと思ったのは、父親の後を継ぎたかったわけではありません。事実、継いでいませんしね。

上土達哉

裕福な家庭だったのでお金に不自由したことはありませんし、公文も親がやれ、というからやってみたら楽しくて続けただけ。自分から勉強しようと思ったわけではないんです。

上土達哉

あと、父親が船を持っていたので、高校1年生のときに船舶免許を取って夏はクルージングを楽しんでいました。広島には無人島がたくさんあるので友達と船で行ってバーベキューをしたり、スキューバダイビングをしたり。聞いたらみんな引きそうな感じで楽しんでいました(笑)。

開志専門職大学

夏はクルージングで、冬はスキー。エンジョイしていたわけですね。なぜ、早稲田だったんですか?

上土達哉

私のような勉強をしないヤツだと東大という選択肢はなくなります。でも、東京に行きたかったので、建築で有名な早稲田に行くことにしたんです。

働くことが楽しければ、人生は豊かなものになる

開志専門職大学

大学時代はどうでしたか?

上土達哉

渋谷のバーでアルバイトをしていました。スキーと海によく行っていたので顔は真っ黒で、しかも金髪。ちょっと近づきたくないような格好(笑)。そのせいもあってまったくモテませんでした。だから、「バーテンは大人っぽくてカッコいいからモテる」と思ったんです。

開志専門職大学

大学院を卒業後は、インテリジェンス(現:パーソルキャリア)に入社されていますね。

上土達哉

転職支援、求人情報などを手掛ける、総合人材サービス会社 インテリジェンスは当時、まったく無名のベンチャー企業でした。

上土達哉

私は「快適な空間や環境を提供して人を幸せにする」ことをやりたかったんです。

上土達哉

普通、早稲田からなら大手のゼネコンといわれる建築会社か、デベロッパーといわれる土地開発会社、設計事務所に就職するものです。〇〇地所とか〇〇不動産のようなところです。

上土達哉

そのため最初は、商社のデベロッパー部門に入社することで話は進んでいました。

上土達哉

そのとき、アルバイト先の渋谷のバーに遊びに来た慶応義塾大学の優秀な友達が「インテリジェンスを受けて、5次面接まで行ったけど落とされた」といったんです。

上土達哉

そのときは「ベンチャーが慶応の学生を落とすのか!」と驚いたのと同時に、そんな会社に興味を持ったんです。それで私が受けに行くと内定がもらえました。

上土達哉

商社に行くかインテリジェンスに行くかで悩んだ結果、インテリジェンスを選ぶことにしました。

開志専門職大学

すごい決断ですね。

上土達哉

私は入社する会社を3つの基準で考えることにしました。1つ目は「自分が成長できるか」。2つめ目は「その会社に意思があるか」。3つ目は「その業界と企業に成長性と社会性があるか」。この3点です。

上土達哉

1つ目の「自分が成長できるか」。私が大事にしたかったのは、1回しかない人生を自分の意思で生きていくことです。自分の意思で物事を選択することは今も大事にしています。

上土達哉

大手商社の看板を背負って仕事をすることも価値あることだと思いますが、看板がなくても何かができる人間になりたかった。その意味で大企業ではないところでチャレンジしたかったんです。

上土達哉

2つめ目の「その会社に意思があるか」。私が一生懸命に頑張りたいと思っていても、会社が「何のために存在する」といった意思を持っていないと私は本気になれないと思いました。

上土達哉

会社が「何を成したいのか」という意思が強烈にあることが私には大事な要素だったんです。

上土達哉

インテリジェンスでは面接で会う人が総じて自分の言葉で「この会社は何を成す会社である」と言ってくるんです。会社のカルチャーを社員が理解してることは凄いと思いました。

上土達哉

3つ目の「その業界と企業に成長性と社会性があるか」。成長性は極めてシンプルです。業界や企業が成長しようと思っていなければ、自分が成長しようと思っていてもどうにもなりません。伸びそうな業界でチャレンジすることが大事だと思いました。

上土達哉

社会性は、私が一生懸命に仕事をして、ふと、「自分は何のために頑張っているんだろう」と、自分を振り返ったとき、本当に納得のできる社会的価値に対して取り組んでいる、と思えることが大事になると思ったんです。

開志専門職大学

なるほど。

上土達哉

私が渋谷のバーで働いていたとき、大手の広告代理店やメーカーで営業やマーケティングをやっているエリート社員がお客さんでよく来ていました。そんなお客さんに働く理由を聞くと、「働かないと生きていけないから」と言われることが多かったんです。

上土達哉

それを聞いて呆然としました。ならば、その働くことが楽しいものであれば、人生は豊かなものになると思ったんです。

上土達哉

また、やらされて仕事をするのではなく、自分がやりたいと思って仕事をする方が、パフォーマンスは2倍、3倍は向上すると思ったんです。

開志専門職大学

働くことがつらいのではパフォーマンスも向上しませんよね。

上土達哉

そんなことを思ったとき、「自分にとって働くとはなんだ」と考えたんです。「快適な空間や環境を提案する」ことをやりたいと思っていました。

上土達哉

そのために商社で「快適な空間や環境」を創造することも大事だけど、多くの人が「快適な空間や環境」で働ける世界を創造できたら、と思ってインテリジェンスを選んだんです。

レールに乗っても良いけれど、どの電車に乗るかは自分で決める

開志専門職大学

インテリジェンス(現:パーソルキャリア)から現在のLINEバイトに変わるわけですね。

上土達哉

私がインテリジェンスで役員だったとき、LINEと組んで作ったのがLINEバイトでした。

上土達哉

そのころはインテリジェンスも約4万人規模の会社になっていました。でも、自分をもっと成長させるため、もっと大きな規模で働きたいと思いました。

上土達哉

上場企業の役員や社長をやらないかとさまざまなオファーをいただきましたが、LINEという会社を選びました。LINEの月間アクティブユーザー数は7,600万人以上です。その影響力は膨大です。

上土達哉

「来てくれるのならHRサービスを立ち上げて全権を任せる」という話でした。待遇は前職の方が良かったし、オファーのあったところの方がもっと好条件でした。それでも、LINEの規模が魅力だったんです。

開志専門職大学

常にチャレンジーですね。今はどのような仕事をされているのですか?

上土達哉

LINEにHRサービス事業部を作ってもらって、HR(人材サービス、リクルーティング)事業の責任者を務めています。具体的には、アルバイト情報を提供するLINEバイトとLENSAで転職求人情報等を展開するLINEキャリアといったサービスを推進させています。

上土達哉

この事業は「人が自分らしく前向きに働くことで人生を豊かにする」ことをミッションとしています。「快適な空間や環境」という世界観を創造するためにサービスを進化させないといけないし、新しいサービスを増やしていかないといけないんです。

開志専門職大学

それはどのような世界観なんですか?

上土達哉

例えば、バーに行ってお酒を飲んでいたとします。グラスが空になったとき、「よろしければ同じものをお持ちしますか」というスタッフと、仲間内で話をして知らんぷりのスタッフがいます。でも、どちらのスタッフも時給は一緒です。

開志専門職大学

確かに。

上土達哉

でも、本来あるべき姿は、「よろしければ同じものをお持ちしますか」と価値を提供できるスタッフの方が高い時給をもらえる社会が健全だと思うんです。

上土達哉

もちろん、実現にはいろいろと難しいことはあるにせよ、価値あるものを提供した人にそれに対する対価がもらえる方が、みんな前向きに頑張れる社会に変わって行くと思うんです。

開志専門職大学

よくわかります。開志専門職大学ではどのようなことを伝えたいですか?

上土達哉

学生が何を知りたいのか、ということもありますが、今まで話してきたような内容というのもありますし、新規事業の作り方や、今、私が作っている新卒者向けのサービスの話もできます。

上土達哉

多くの学生は「社会を知らない」という状況のなかでマッチングする会社を探さなければいけません。この構造を壊すことはできないかと考えて新卒者向けのサービスを作っています。

上土達哉

そんなサービスを通じて、学生時代に社会や企業、自分自身を知る経験にチャレンジする大切さをお話ししても良いかもしれません。

上土達哉

大学生は長い時間があるのに、社会に出る準備が出来ているかというと、不十分だと思います。

上土達哉

社会に出てから気づいて方向修正をするのも良いと思いますが、学生時代にもっと社会との接点を持って、自分の価値観、自分にとって何が楽しいことなのかを知り、「社会はこんなもんなんだ」と解ってから企業を選んでくれれば良いなと思います。そのことを伝えたいとも思っています。

開志専門職大学

最後に今の高校生にメッセージをお願いします。

上土達哉

部活をやっていなかった私が言うのはなんですが、部活はやっていた方がいいと思います。部活はすごい財産になります。部活はひとつのゴールに向けて努力するということをシンプルにできる環境だと思います。日々、努力する経験はすごく良いことです。

上土達哉

それに、良いと思うのは人間関係です。先輩や同期、後輩に自分の考えを伝える。または、周囲から言われる。それで学ぶことができます。

上土達哉

あと、自分が決めたことは全力で、徹底的に取り組んで欲しいですね。「誰かに言われたからなんとなくやっている」じゃなくて、自分の意思で何かを極めることはすごく大事です。

上土達哉

「自分はどんな人間なんだろう、何を楽しいと思い、何をつまらないと思うのか」と、自分と向き合って、自分を知って欲しいです。

開志専門職大学

引かれたレールに乗ってはいけない?

上土達哉

レールに乗っても良いけれど、どの電車に乗るかは自分で決めることが大事だと思います。レールに乗って気持ちよく前に進めることは決して悪いことではない。それは周りに感謝すべきことです。

上土達哉

ただ、レールに乗っている、ということは自分で気づいていないといけません。

開志専門職大学

ありがとうございました。

特別講師 上土達哉(うえど・たつや)

LINEバイト株式会社 代表取締役社長
LENSA株式会社 代表取締役会長
LINE株式会社 HRサービス事業部 事業部長

早稲田大学大学院理工学研究科で建築学を学んだ後、1999年に(株)インテリジェンス(現:パーソルキャリア(株))に入社。人材紹介事業部門にて、キャリアアドバイザー、リクルーティングアドバイザーを経て、IT業界の人材紹介サービスを担当する責任者を務める。その後は、アルバイト求人情報サービス「an」の商品企画やエリア営業部門の責任者、首都圏営業部門の責任者を歴任。2012年には(株)インテリジェンスHITO総合研究所(現:(株)パーソル総合研究所)に出向し、社長執行役員に就任。そして、パーソルキャリア(株)の執行役員を経て、2015年2月に「LINEバイト」を運営する(株)AUBE(現・LINEバイト(株))代表取締役社長に就任した。

タップして進む タップして進む

一流トップランナーから
直接学べる特別講義。

特別講師紹介

あなたに伝えたいメッセージ

Google Inc. 大石岳志氏

Google Inc.とは

世界シェア1位の検索エンジンGoogleをはじめ、Gmail、You Tube、Google翻訳などを提供するIT企業。

学生へのメッセージ

違う価値観の人の話を聞くことが何かのきっかけになる。そして自分を認め、諦めないことの大切さを伝えたい。

アマゾンジャパン合同会社 吉田光希氏

アマゾンジャパンとは

地球上で最も豊富な品揃えのオンラインショッピング会社。

学生へのメッセージ

世界を代表するICT企業アマゾンになぜ採用されたのか、また今後ICTの分野に求められる技術や人材要件を伝えたい。

全日本空輸 久野嘉一氏

全日本空輸とは

国際、国内ともに最大規模の航空会社。スカイトラックスの航空会社格付けで5つ星獲得。世界で最も安全な航空会社に選出。

学生へのメッセージ

技術者、調整役、管理職として、世界的な企業をつなぐ経験から技術者を目指す学生へメッセージを伝えたい。

ロサンゼルス・ドジャース 佐藤弥生氏

ロサンゼルス・ドジャースとは

19世紀から存在するメジャーリーグの古豪球団。1990年代には野茂英雄投手が活躍し、日本人選手のパイオニアとなった。

学生へのメッセージ

企業の価値を、世界の多様な人種の人たちにどう伝えるか、マーケティンの面白さを伝えたい。

富士通フロンテック 増田義彦氏

富士通フロンテックとは

携帯電話、パソコン、ネットワーク機器など情報システム全般を扱う電機メーカー。国内パソコン市場シェア2位。

学生へのメッセージ

豊富な国際経験をもとに、世界で働く事の醍醐味を伝えたい。今後変化し続ける社会で求められる人材の要件を伝えたい。

東宝 町田瑠衣氏

東宝とは

映画配給会社。世界でも黒澤明作品やゴジラがヒット、スタジオジブリの映画や劇場版ポケットモンスターの配給も手がける。

学生へのメッセージ

日本が世界に誇るソフトを、世界にどう売り込み、どうお金に換えるか、その挑戦を伝えたい。

ソニー・ピクチャーズ・イメージワークス 島田竜幸氏

ソニー・ピクチャーズ・イメージワークスとは

映画の視覚技術としてVFXを提供するソニー傘下の製作会社。「ハリー・ポッター」や「マトリックス」のVFXも担当した。

学生へのメッセージ

。大切なことは目指すものや目標が明確であること、夢を諦めないこと、そのための行動を起こすことであることを伝えたい。

三井エージェンシー・インターナショナル 三井悠加氏

三井エージェンシー・インターナショナルとは

斬新なアイディアで日本伝統の浮世絵を題材に現代アーティストを起用するというプロジェクトを行う。

学生へのメッセージ

アメリカで会社を設立した経験から培った起業家精神と自由な発想の大切さを伝えたい。

三菱総合研究プラチナ社会センター 松田智生氏

三菱総合研究プラチナ社会センターとは

政策、科学技術、経済・金融、ITの分野を専門に研究し、社会改革や企業改革に活かす日本の代表的な総合シンクタンク。

学生へのメッセージ

超高齢化社会は、世界の先進国にとっても同じ課題。これからニーズが生まれるか、未来を考えるヒントを伝えたい。