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「会社の経営を引き継ぐ」おむすび屋、甘酒専門店、酒蔵、味噌蔵会社を展開・事業承継する経営者。 葉葺正幸氏

和僑商店は、デザインを駆使した伝統を今のかたちに表現する手法が着目され数老舗・伝統産業の多くの再生を行っています。27歳で起業し現在代表を務める葉葺正幸さんに現在のお仕事のお話や学生時代のお話などについてお聞きしました。
衰退気味の醸造業を魅力的に仕上げて復活させるという仕事は非常にやりがいがある。

開志専門職大学

現在のお仕事の内容について教えてください。

葉葺正幸

いま私は、都内でおむすび・お弁当を中心としました米飯事業の展開、あとは新潟で酒蔵、味噌蔵、漬け魚屋の老舗の事業承継の取り組みをしております。

開志専門職大学

そのきっかけを教えてください。

葉葺正幸

大学を卒業後、新潟のNSGグループに入社をいたしまして、環境事業部、あるいはオーガニックの食材の営業等の後、27歳のときに急遽おむすび屋で起業、独立することになりました。

開志専門職大学

おむすび屋とは新潟らしい業種ですね。

葉葺正幸

そうですね。おむすび屋でご飯に合うのは、発酵食品というものが非常に相性が良くてですね、そこで麹というものの素晴らしさを知りまして、それで甘酒の専門店をつくりました。

開志専門職大学

今度は甘酒ですか、それも専門店。

葉葺正幸

それが醸造界の中で非常に大きなインパクトを与えました。

開志専門職大学

インパクトはありますね。

葉葺正幸

そういったところから、我々の取り組みから、酒蔵をやってくれないか、味噌蔵のほうをやってくれないかというお話をいただきまして、事業のほうが広がってきたという経緯がございます。

開志専門職大学

お仕事の魅力はどんなところですか?

葉葺正幸

まずお米に携わるというところで始まった事業、おむすび屋なのですが、そこから日本の食文化、伝統産業、主に醸造業に広がってきました。

開志専門職大学

それはやり甲斐のある展開でしたね。

葉葺正幸

日本の伝統産業、醸造業というのは全体的に衰退気味にあるところを、いかに魅力的に仕上げて復活させていくかというところに、非常にやりがいを感じております。

自分の器を大きくするために行動した学生時代

開志専門職大学

学生時代はどんな学生でしたか?

葉葺正幸

学生時代は、今でこそインターネットが普及してテレビを見ないという学生さんがいますが、当時はテレビがあって当たり前だった時代に「4年間絶対にテレビを入れないぞ」と決めていました。

開志専門職大学

それはすごい決断ですね。

葉葺正幸

その分、テレビに費やす時間を読書をしたり、国内・海外に旅に出て色んな人に会う、ということをしていました。

開志専門職大学

まさに時間の有効利用ですね。

葉葺正幸

自分の見聞を広げて、自分自身の枠と言うんですか、器を大きくしていきたいな、ということを考えていました。

世界に誇れる醸造技術を使って、新潟にこれまでにない事業を作りこみたい。

開志専門職大学

新潟の将来について考えていることや、今後の展望等について教えてください。

葉葺正幸

新潟にいた頃はあまり気づかなかったんですけれども、食に携わる事業で東京に出て行ったことによりまして、新潟の食の素晴らしさ、それを生み出す気候風土というのが改めて素晴らしいと実感できました。

開志専門職大学

東京に行ったからこそ新潟の良さを再発見できたと。

葉葺正幸

はい、その通りです。

開志専門職大学

今後はどのような展開をされるのでしょうか。

葉葺正幸

新潟の産業の一つでもある米ですね、これに新たな価値をつけるような形で大きな産業をつくっていきたいと思っています。

開志専門職大学

それは喜ばしい。大いに期待できますね。

葉葺正幸

今は事業承継という形でそういったものを受け継ぐということをやっておりますが、新潟の、日本の醸造技術を使いまして、これからもっと大きな挑戦をしていきたいな、と。

開志専門職大学

世界に誇れる醸造技術ですからね。

葉葺正幸

そして、新潟に大きな、今までになかったような事業をつくりこみたいなと考えております。

開志専門職大学

どのような人材を求めていますか?

葉葺正幸

我々の醸造界というと、どちらかというとおとなしめの方が多いんですけれども、何にしても熱い思いをもって挑戦をしていく方を求めています。

開志専門職大学

業界自体を活性化できるような。

葉葺正幸

そうですね。どちらかというと醸造界は古い業界で、シュリンクしていくようなところを盛り上げていくような熱い思いをもった人。

葉葺正幸

それでいて我々と一緒に働いていくのであれば素直さというんですかね、そういったものを兼ね備えている人が来てくれると非常に良いなと思っております。

一流の先生から世の中の役に立つための学びを得てほしい。

開志専門職大学

学生のうちにやっておくべきこととはどんなことでしょうか?

葉葺正幸

2年間なり4年間なりまとまった時間がとれることってなかなかありませんので、そういった意味では何か時間をかけてできるようなもの。

開志専門職大学

具体的には何でしょう?

葉葺正幸

どこか遠くに移動してその場で何か、要は海外に行ったりというのも1つですけれども、時間をかけて何かをするということを念頭に置いてもらうと良いんじゃないかなと思います。

開志専門職大学

初志貫徹ですか!

葉葺正幸

目的をもちながらそういうことをやるというのも1つですけれども、何か1つのことに熱中するということはどんな分野においてもいいんじゃないかなと思っております。

開志専門職大学

開志専門職大学の学生に伝えたいことは何ですか?

葉葺正幸

開志専門職大学は非常にユニークな大学、いわゆる普通の今まであった大学とは違いますし、また専門学校とも違うところがあります。

開志専門職大学

55年ぶりの「新・大学制度」ですから。

葉葺正幸

何よりもユニークな教員の方がいらっしゃいますので、そういう方たちを通じてたくさん勉強して、コミュニケーションを通して、その先生方からも見える世界像というか、

葉葺正幸

一流の方たちがいらっしゃると思うので、そういうところに大きく触れていただいて、世の中に役に立つような形で一生懸命勉強していただければと思います。

特別講師 葉葺正幸氏

1973年 新潟県生まれ。法政大学を卒業後、新潟のNSGグループに入社。
27歳で企業内起業で銀座でおむすび屋銀座十石を始める。
その後、糀に着目した古町糀製造所で世の中の糀・甘酒ブームの一翼を担う。
デザインを駆使した伝統を今のかたちに表現する手法が着目され、
今代司酒造、峰村醸造、越後味噌醸造の醸造蔵、そして近年では鮭・鱒加工業の小川屋の事業を承継し、老舗・伝統産業の再生に注力している。

株式会社和僑商店 「はばたく中小企業・小規模事業者300社」2018選定
株式会社峰村商店 「地域未来牽引企業」2018選定
今代司酒造株式会社「地域未来牽引企業」2018選定

• 2001年 – 株式会社和僑商店(旧 ワキョウ・インターナショナル株式会社)設立。
• 2009年 - 古町糀製造所を設立。
• 2011年 - 今代司酒造株式会社を事業継承。
• 2013年 – 株式会社峰村商店を事業承継。
• 2015年 - 越後味噌醸造株式会社を事業継承。
• 2016年 - 株式会社小川屋を事業継承。
• 2017年 - 株式会社和僑商店ホールディングスを設立。

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